「日本細胞外小胞学会の創設について」

 

 細胞から分泌される小胞体が生理的にも、また疾患においても生体内で重要な機能を持っていることが明らかになり、世界中で研究分野を問わず研究の活性化が起きています。こうした細胞外小胞は、その中に含まれるマイクロRNAのバイオマーカー利用や細胞間コミュニケーションとしての様々な機能などが実証されはじめています。米国では、いちはやく細胞外小胞に含まれるexRNAに関するNIHの大型プロジェクトが2013年から始動、欧州も欧州委員会(EC)と欧州製薬団体連合会(EFPIA)が共同で推進している医薬品研究開発官民パートナーシップ(PPP)の「革新的医薬品イニシアチブ」(IMI)が「IMI2」として2014年に第2段階に入り、この分野の戦略を強化するなど各国でも大きな動きが起きています。こうした現状をふまえて,日本においてもこの分野で遅れを取らないよう世界をリードできる研究を進めていく必要があり、「細胞外小胞」というキーワードで集まれる学会を創生しました。この学会には、ある疾患に特化した学会ではなく、ウイルス,微生物,植物から高等動物まで,様々な研究分野の研究者が集まる学会になると思われます。このような異分野との交流を行うことで新たな研究領域の開拓と推進に結びつき、創薬や産業にも直結する研究成果が生まれることが期待できます。今後より多くの研究者が集い日本における細胞外小胞研究の躍進となる学会に発展することを祈念いたします。

 

平成26年8月吉日

 

 

日本細胞外小胞学会 準備委員 落谷 孝広

               田原 栄俊

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